167.麦の刈取機実演

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和36年5月

この年は、須山に水稲栽培が始まった年で、農業の機械化はまだまだ程遠い感がありました。このころはまだ水田は二毛作で、稲の収穫のあとは麦類の作付けで、大麦、小麦、ビール麦などのまき付けをするため非常に多忙な秋でしたが、今度は5月になると麦を収穫して直ちに田植えシーズンに入るので秋以上の忙しさだったのです。

しかし麦類は全部手刈りだったのでこの省力の機械化は容易ではなく、機械メーカーも非常に苦心したのですが良いものはできませんでした。これは初期の刈取機の実演でしたが、時代の推移とともに麦類の栽培が減少し、ついには作付けがされない状態となり、麦の刈取機は完成を見ないまま姿を消したのです。