101.運搬具の移り変わり

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和35年11月

昔の農家の運搬具と言えば、人力で引く荷車、馬に引かせる馬車、役牛に引かせる牛車があったが、馬車、牛車とは言わず、馬力・牛馬力と言ったものです。戦前は牛馬力などほとんどなく、馬力が主力で、このため農家には1戸に1頭の馬が飼われていたものです。この馬に代わって、役牛が登場したのが戦後です。役牛は馬に比べて温和のため、女・子どもにも扱いやすいことと、馬が不足して入手が困難になったためです。しかし、役牛は動作や歩行が遅いので、大農家は馬を入手し、馬力を使用したものです。こうした運搬具も、現在ではほとんど見られなくなりました。