72.田植、掛け声が聞こえるようだ

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和30年6月

当時の田植は大きな掛け声で作業をするにぎやかなものでしたが、作業順序は掛け声によって進行するのです。最初は田を横に代をカク、これを一鍬という。次は縦に代をカク、これを交互に二鍬、三鍬と代カキをする。掛け声は一鍬目がヨンヤサ、二鍬目はタイギダ、三鍬目はカイダセ、四鍬目がオシキレ、五鍬目はハンヨダ、六鍬目はカイコダ、最後の鍬はナラセヨ、で終了する。一鍬から三鍬目までは鼻取りは歩く行を細かくし、代カキは力強くマンガを押し三歩押したらマンガを上げ、また押す。四鍬目のオシキレではマンガを上げずに押し切る。ハンヨやカイコの鍬では鼻取りは荒目に歩き、代カキは高目の所を低目の所へわずかに押す。ナラセはマンガでザブザブするようにして終わる。