54.農家の働きもの

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和29年8月

「ホラ・ホラ・ちょっと待ってよ、ベエちゃんもお腹がへったか知れないけどお姉ちゃんも腹ペコだよ、わかったよ、いまやるからネ」と牛と話しながらの娘さん、暑さにもめげず田の草取りに励む。いまは昼どき。現在の農家では、娘さんが田や畑に出て働く姿などほとんど見られないし、牛や馬の姿も見られなくなった。

この頃の農作業は、全部手仕事であったから牛や馬は唯一つの原動力であり家族の一員として可愛いがっていた。牛もよく家族になついていたものですが、いまは畜産農家にしか見られません。

あの頃の農業は、人手がいくらあってもたりないときでしたから、娘さんは勿論、学校へ行っている子どもまで農作業の手伝いをしました。ほんとうに昔の話。