66.一ぷくするおじいちゃん

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和29年1月

地位も、名誉も、名もいらず、ただ一心不乱に働き続けて70余年、今年の秋はお子さんたちが、赤い帽子にチャンチャンコを着せて米寿の祝いをしてあげるとか言っていた。煙草入れ、キセルを持つ手指は大きく力強くまだ若々しくさえ見える。

仕事の合間の一服はいかにもうまそうで、吐く煙りも力強い。幾星霜を野良仕事一筋に生きた人生は、語らずともその風貌に出ているようで、野良着姿がよく似合うおじいちゃん。私の父も90歳で亡くなりましたがどこか似ているように思い出すのです。