179.お茶の香り

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和28年5月

むかしから、5月となればお茶つみがはじまります。しかしこの地方ではお茶の栽培専業農家はありませんでした。畑の境とか周囲に植えて、年間自分の家で必要なお茶を得るだけの栽培でした。雲さえなければこんなに美しい富士山を眺められるところですから、お茶の味もなかなか美味だったのですが、農家も地域で決まった作目があるため、お茶専業農家にはなれなかったのでしょう。

子どもの頃、八十八夜になるとどこの家でもお茶つみで、手伝いをしたことを思い出します。いまは茶専業農家も数家あります。