89.カヤギ刈りのころ

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和27年11月

カヤギとは、手入れがよく届いていない、山林や林道沿いや沢沿いなどに生えている竹笹のことです。昔(戦前)の農家では、秋の取り入れ、麦まきが済むと、モヤ切り(タキギ取り)や落ち葉かきをします。落ち葉かきをするのに、まずカヤギ刈りをします。このカヤギは、農家にとって利用が多く、たい肥小屋の囲いや屋根に、風よけ垣に、または蔓性作物の支柱などに利用したものです。この娘さんは、炭釜の火入れの口火用にするために、カヤギ刈りをしていました。写真で見るとは大違いで、きれいな顔や首筋などはバラ掻きになり、大変に重労働で嫌な作業でした。