38.ブナの原生林

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和30年11月

「この木なんの木気になる木」、歌の文句ではないけれど、なんの木と思いますか。そう、ブナの原生林です。この地方でこのようなブナの原生林は他に見ることはできません。

植物学上では、ブナの植生は十里木が南限と言われているので、学術的にも貴重な存在です。

この原生林は十里木にある頼朝の井戸の森で、幾年月の年輪を刻んだものか計り知ることもできません。

10数年も前に、県農業試験場の調査団と共に愛鷹山へアシタカツッジの調査に行ったとき、呼子峠あたりにはブナの老木がたくさん枯れているのを見ました。この森のブナはいつまでも健在であることを祈りたい。