35.竹ステッキ

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和32年10月

戦前、戦時中、戦後と、長い年月続いてきた福島軽工業の竹ステッキ作りも、今は姿を消しました。竹の皮を取り、節を削り、まっすぐに伸ばし、えを曲げ、染色乾燥して仕上げる。当時は、裾野で唯一の輸出品でした。その用途については詳しく知りませんが、葬儀の参列者が持っていき、墓地に立てるとか聞いていました。

ステッキのほかに、昔のたばこは、朝日以外の巻たばこには吸い口がなかったので、竹パイプとキセルに使うラオが作られていました。竹パイプやラオは、戦後、たばこの変化に伴ってその姿を消していきました。

懐かしい工場の庭も、今日、パチンコ遊戯場の駐車場となっています。