11.牛とともに

更新日:2017年03月27日

撮影:昭和29年9月

古来から、農家の動力の主たるものは馬でした。どこの農家にも馬一頭は必ずと言ってよい程飼われていました。

戦時中は農家の馬も軍に徴用されて飼養頭数は減少してゆきました。戦後馬に代わって農耕用に牛が飼われるようになり、馬車運搬等の専業者は別として普通農家は牛を飼養して農耕、運搬に使用していました。「オーイ、牛にエサをくれたかョ」「ハーイ……、もうすぐよ、待っててね」、牛も家族の大事な一員として、こんな会話が聞こえてくるような往時を偲ばせる一場面です。