山林の間伐
森林は、木材生産の他に、国土の保全、水源の涵養、二酸化炭素の吸着などの機能を発揮し、私たちにさまざまな恩恵をもたらしています。しかし、適切な手入れが行われないと、大きな災害につながってしまうこともあります。
スギやヒノキなどの人工林は、定期的な間伐が必要です。
間伐とは
間伐とは、生育過程の樹木の葉が互いに茂り、互いの生育を侵さないように、樹木の本数調整のために行う伐採です。間伐により、樹木が太く育ち木材としての価値が高まるとともに、林内の日当たりが良くなり下草が生えることで表土が安定し、災害に強い健康な森林になります。
平均的な間伐の間隔は、森林の年齢にもよりますが、10年から15年が目安です。
間伐前
間伐後
間伐の相談は森林組合へ
森林組合では、自分で作業ができない人に代わり間伐を行っています。
対象
市内に山林を所有している人
間伐の方法
間伐の方法には、不良木を抜き伐りする「定性間伐」、間伐材を搬出するための「列状間伐」、また広葉樹との複層林化を目的として間伐率40%ほどの強度の伐採を行う場合など、さまざまな方法があります。
国や県、市、それぞれに補助制度があり、山林の状況や将来の維持管理方針などに応じて使い分けることができます。
国の補助制度の例
木材生産を目的として、間伐材を搬出して売りに出すとともに、将来の主伐・再造林(育った木を全て伐って売り、新たに苗を植えること)を目指します。林道に近く傾斜が少ないなど、条件の良い山林が対象となります。
県の補助制度の例(森の力再生事業)
森づくり県民税を活用して、手入れがされていない針葉樹の人工林を強度に間伐し、広葉樹との複層林に誘導することで災害に強い山林にします。おおむね35度以上の急傾斜地で、林内が暗い森林などが対象となります。
市の補助制度の例
林道から遠く間伐材を搬出することが困難な場所では、切り捨ての間伐を行います。必要に応じて、間伐材を利用し現地で土砂流出防止のための木柵を設置します。
費用
基本的に、森林所有者の方の負担がないような施業方法をご提案しています。有料になる場合もあります。場所・面積などにもよるので、森林組合にご相談ください。
なお、条件の良い場所では、間伐材を搬出して売りに出すことで、森林所有者の方に収益分をお返しできることもあります。
申し込み・問い合わせ
裾野市森林組合
電話055-993-5757
森林の誤伐採や盗伐にご注意
全国で、「伐採届を偽造された」、「業者が伐採を行った後に植栽がされないまま音信不通になった」など、悪質な業者による森林の誤伐や盗伐の被害が増えています。被害を防ぐためには、日頃からの森林管理が重要です。
境界の確認をしましょう
森林の伐採や、立木を販売、譲渡するときは、必ず隣接する所有者と現地で境界を確認してください。図面だけで判断すると、後にトラブルにつながることがあります。
森林所有者には、伐採後に植栽する義務があります
木を伐採した後は、災害防止のためにも再び森林に戻るよう植栽する義務があります。業者などから伐採を持ちかけられたときは、植栽の内容や経費について十分に確認しましょう。森林整備のために行う間伐では、伐採後の植栽は不要です。
関連リンク
- この記事に関するお問い合わせ先
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農林振興課 農林土木係・林政係
〒410-1192 静岡県裾野市佐野1059 裾野市役所2階
電話:055-995-1823
ファクス:055-995-1864
更新日:2022年10月17日