市水田フル活用ビジョン

1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題

当市の農業経営の大半は兼業農家、若しくは自給的農家であり、1経営体当たりの経営面積も少ない。市街地と農地の大部分は、西側の愛鷹・富士山麓と東側の箱根山麓に挟まれた黄瀬川沿いの平地に展開しているが、狭小で不整形な農地が多いことや、集落や山林で農地が分断されていることもあり、農業経営の集約化・経営規模の拡大が進まない状況にある。こうしたことから、露地野菜等についてもまとまった作付というよりは、地元直売所等へ出荷する少量多品種の栽培傾向にある。近年は青年層の新規就農者も少なく、担い手の高齢化も問題となっている。

特産物としては、イチゴ、ヤマトイモ、モロヘイヤ、芝(富士芝)、山林種苗などがあり、市でも転作作物として奨励している。このほか、JAなんすんと連携して特産化を進めているそばについては、耕作放棄地の解消とあわせ、着実に作付面積を増やしており、平成30年度で約16.2ヘクタール(田地目以外含む)となっている。また、現在そばの裏作として可能な作物を検討しており、農家所得の向上に繋がるよう努めていく。

2 作物ごとの取り組み方針

(1) 主食用米

県産米需要予測に基づき、作付面積を確保するよう努める。

(2) 非主食用米

地酒に使用する酒米以外については、近隣に需要がないことや、一定量を確保できるだけの作付が見込めないこともあり、作付がない。しかしながら、経営所得安定対策のメニューを見て飼料用米に関心を持つ農家も少数みられることから、情報提供を継続していく。

(3) 麦、大豆、飼料作物

いずれも水田部分での作付がほとんどないが、麦についてはそばのつなぎにもなることから、裏作として作付された。今後も様子を見ながら、裏作が可能かどうか生産者と今後検討していきたい。

(4) そば、なたね

  • そば

JAと連携してそばの特産化を進めており、平成24年度にそば加工施設の整備等を実施、25年4月にはJAふれあい市に隣接する形でそば店舗もオープンした。生産者によるそば部会も設立され、生産・加工・販売までの体制が整備され、平成28年度には田以外の地目も含めて15ヘクタールの作付の目標を達成した。今後は農家所得の向上に繋がるような高付加価値化、ブランド化、6次産業化についても検討していく。

  • なたね

なたねについては、JAと連携してそばの特産化を進めている中で、冬季~春季におけるそばの裏作として作付する。今後も6次産業化に向け進めていく。

(5) 高収益作物等

  • イチゴについては、当市の特産物として人気があり、反収も良い。平成27年から栽培している「きらぴ香」は生産量が増えてきている。引き続き作付を支援していきたい。

  • ヤマトイモも地元の特産であるが、連作がきかず4~5年間隔での作付になってしまうことや、病気が発生しやすいこともあり、作付拡大がしにくい。但し、反収がよく農家所得の向上につながることから、作付けを支援していく。

  • モロヘイヤは、B級グルメの裾野水ギョーザにも使用される特産物である。成長が早く家庭菜園程度でも栽培ができる一方で、葉の摘み取り作業は機械化ができず重労働であり、1経営体で数百平方メートル以上の作付は困難であることから、産地の維持のため支援を続けていく。

  • 富士山麓に近い須山地区および富岡地区の一帯は、特産の富士芝の産地であり、高収益が見込めることから、転作作物として奨励し、作付が拡大した。

    南駿農協芝生産部会と富士芝販売同業者組合が中心となり、作付・管理を行っていることから、認定農業者や中心経営体への働きかけを行うとともに、農地中間管理事業等を活用した集約化についても検討していく。

  • 山林種苗(スギ、ヒノキ、サツキ類)についても高収益が見込めることから作付が拡大した。今後も産地交付金の対象とし産地の維持を図るとともに、意欲ある経営体への集約化を図っていく。

(6) 畑地化の推進

耕作放棄地の解消と地産地消の推進を目的に、JAと市が連携してそばの特産化に向けた取組を進めており、田畑をそば圃場等に再生するとともに、利用権設定によりそば部会の中核農家への集約も進んでいる。今年度は27.8ヘクタールのうち、4.1ヘクタールを解消目標としている。

今後も耕作放棄地を有効に活用することで、ソバを中心とした再生利用に努めていく。

(7) その他

須山地先、ヘルシーパーク周辺の耕作放棄地化した水田に、コスモスや菜の花などの景観形成作物を作付することで、耕作放棄地の解消に取り組んできた。市民協働による「パノラマロードを花でいっぱいにする会」の活動に農家も参画し、計画的にコスモスや菜の花の作付を行っているほか、イベントも開催し、市の観光スポットとしてPRしていることから、取り組みに参加する農家に対する支援を行う。

3 作物ごとの作付予定面積

作物ごとの作付予定面積
作物 平成29年度の作付面積
(ヘクタール)
平成30年度の作付予定面積
(ヘクタール)
平成32年度の目標作付面積
(ヘクタール)
主食用米 138ヘクタール 140ヘクタール 140ヘクタール
加工用米 1.8ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
備蓄米 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
米粉用米 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
飼料用米 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
WCS用稲 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
0.2ヘクタール 0.5ヘクタール 0.5ヘクタール
大豆 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール
飼料作物 0ヘクタール 0ヘクタール 0ヘクタール

そば

3.1ヘクタール(畑と併せ16.2ヘクタール) 4.5ヘクタール(畑と併せ19.0ヘクタール) 5.0ヘクタール(畑と併せ24.0ヘクタール)
なたね

0.2

0.9 0.9

 

その他地域振興作物
作物 平成29年度の作付面積
(ヘクタール)
平成30年度の作付予定面積
(ヘクタール)
平成32年度の目標作付面積
(ヘクタール)
野菜
(イチゴ)
1.8ヘクタール 2.7ヘクタール 2.8ヘクタール
野菜
(モロヘイヤ)
0.3ヘクタール 0.3ヘクタール 0.3ヘクタール
野菜
(ヤマトイモ)
1.3ヘクタール 1.4ヘクタール 1.4ヘクタール
その他作物
(芝)
30.7ヘクタール 35.0ヘクタール 35.0ヘクタール
その他作物
(山林種苗)

0.2ヘクタール

1.4ヘクタール 1.4ヘクタール
その他作物
(景観形成)

1.0ヘクタール

1.1ヘクタール

1.1ヘクタール

 

4 課題解決に向けた取組および目標

課題解決に向けた取り組みおよび目標
取組
番号
対象作物 使途名 目標 前年度
〔実績〕

目標値
 

1.,2

そば(田) そば産地化助成 作付け面積

(2018年度)2.5ヘクタール

注釈:畑地目合わせて14.3ヘクタール

(2020年度)5.0ヘクタール

注釈:畑地目合わせて24.0ヘクタール

反収 (2018年度)27.3キログラム/10アール (2020年度)45キログラム/10アール

3

なたね(二毛作) なたね作物助成 作付け面積

(2018年度)0 ヘクタール

(2020年度)0.5ヘクタール

4

地域特産物 地域特産物作付助成 作付け面積 (2018年度)7.85ヘクタール (2020年度)9.15ha

5

菜の花・コスモス 景観形成作物 作付け面積 (2018年度)0.8ヘクタール (2020年度)1.1ha

6

なたね(基幹作物) なたね追加配分助成 作付け面積 (2018年度)0 ヘクタール (2020年度)0.5ha

7

そば(基幹作物) そば追加配分助成 作付け面積

(2018年度)2.5ヘクタール

注釈:畑地目合わせて14.3ヘクタール

(2020年度)5.0ヘクタール

注釈:畑地目合わせて24.0ヘクタール

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〒410-1192 静岡県裾野市佐野1059 裾野市役所2階
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更新日:2019年07月18日