平和都市への推進事業

当市では、2015年12月9日に「平和都市宣言」を行いました。

未来を担う子どもたちに、現在の社会情勢に目を向け、戦争の悲劇や平和の大切さを伝え、一人ひとりが安心して暮らせる平和な社会の実現に向けて、以下の事業を実施しています。

事業取組状況

2021年度から、平和学習教材として、冊子「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」やオンラインによる被爆体験講話を活用しながら、市内学校において工夫し、平和学習を実施してきました。

2025年度からは、国際情勢を踏まえた平和学習の展開を考え、JICAオンライン国際協力出前講座を新たなメニューとして加えています。

市内学校における平和学習状況

年度 実施校 実施内容
2025 深良中学校
  • ウガンダ共和国と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じてJICA海外協力隊員より、難民支援等についての講話を聴講
  • 現地の同世代の生徒とスクリーンを通じて英語で異文化交流を実施
2024 須山中学校
  • 長崎と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じて直接被爆者の講話を聴講

2023 

深良中学校
  • 授業の中で戦争や平和について学習。
  • 図書室に平和教育に関わる書籍を置き平和学習関連コーナーを設置。
2023 富岡中学校
  • 「ヒロシマの証言」DVDで、被爆者の証言を聴講する道徳の授業を実施。
  • 中学校内でヒロシマ・ナガサキ原爆パネルを展示。
  • 原爆被害の実相や現在の核兵器の状況などをまとめたパネルを展示。

2022

東中学校
  • 長崎と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じて直接被爆者の講話を聴講。
2022 西中学校
  • 長崎と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じて直接被爆者の講話を聴講。
2021 富岡中学校
  • 長崎と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じて直接被爆者の講話を聴講。
2021 東中学校
  • 長崎と学校をインターネットで結び、スクリーンを通じて直接被爆者の講話を聴講

2025年度

深良中学校平和学習の様子

英語の授業でフェアトレードを取り上げ世界の課題について考える単元において、JICAオンライン国際協力出前講座(注釈)1を活用し、現在ウガンダ共和国に派遣され活躍している海外協力隊員の方より直接話をうかがいました。生徒たちは、「ウガンダ共和国という国について」、「難民居住区とは」や「難民支援活動」について学習しました。また講話の中では、生徒でロールプレイングを体験し、難民居住区による共生について考えました。授業の後半では、ウガンダ共和国の同世代の生徒たちと英語を使ってそれぞれの文化を紹介し交流を深めました。講話と異文化交流をとおして、自分たちの生活を振り返り、双方の違いや良い点を見出すことで今後の平和について考える場となりました。

(注釈)1「JICAオンライン国際協力出前講座」

独立行政法人国際協力機構(JICA)が「開発途上国の現状、日本とのつながりについて知る」、「国際協力の意義、必要性について理解する」、「自分たちにできることを考え、自発的に行動する」の3つの目的から実施しているオンラインによる出前講座です。

講師

講師

難波 優奈氏 (JICA海外協力隊員)

派遣国:ウガンダ共和国

職 種:コミュニティ開発

講話中のクイズに答える生徒たち

講話中のクイズに回答する生徒たち

ロールプレイにより共生について考える生徒たち

ロールプレイをとおして共生について考える生徒たち

日本の文化について英語で説明する生徒たち

日本の文化について英語で説明する生徒たち

ウガンダの生徒より英語説明を聞く生徒たち

ウガンダの生徒より英語で説明を聞く生徒たち

ウガンダ共和国に居住する生徒が発表する様子

ウガンダ共和国の文化について発表するウガンダ共和国に居住する生徒たち

ウガンダ共和国に居住する生徒たちが深良中学校の生徒の発表を聞く様子

深良中学校の生徒の発表を聞くウガンダ共和国の居住する生徒たち

【平和学習実施後の生徒たちの感想(抜粋)】

  • 難民の人たちに食料や靴を配布する活動が印象に残った。国によって文化や食事が大きくことなることや英語が通じることを知った。
  • 同じ世界の中でも安心して生活ができていないという人たちがいることを知って心が痛くなった。今まではそれを他人事に感じていたけど今回の講座でそれではいけないと強く思えるようになった。助けていきたい気持ちはあるけど、今はそれが難しいのでまずは今の暮らしにきちんと感謝し、当たり前のことだと思わずに日々を過ごしていきたい。
  • 難民区のことを聞いていろいろなことを学べてよかった。いろいろなところに興味を示すことが大事だなと思った。
  • 活動が、自分で課題を見つけて何ができるか考えていくのが大変だし、すごいと思った。難民の子たちはみんな悲惨な経験をしたり、つらい過去があったりする子もいるだろうけど、協力隊の人が子どもたちと向き合う姿が本当にかっこよくて素敵だなと思った。
  • 世界には日本の人口と同じくらいの難民の人がいると知って驚いた。私たちが戦争や紛争をなくすことができるわけじゃないけれど、自分が直接的にじゃなくても力になれることがあったら探して取り組みたいと思った。
  • 難民は多く、悲しい過去を持つ人がいたり、考え方や宗教が違ったりすることもあると思うけど、その中で生きていることで仲良くなれ、違う考え方を知ることができると思った。
  • 私たちと近い年齢の人もいるし、国籍、宗教も違う中で協力して過ごすということはすごいと思った。ウガンダに住んでいる人たちの協力こそ自分たちが目指さないといけないところだと思った。
  • 自分の故郷を離れざるを得なった人がたくさんいることや服、靴や食べ物も買えない人もいることを知って、自分は恵まれているし、幸せだなと思った。
  • 世界のどこかにまだ戦争に巻き込まれたり、故郷を離れざるを得なかったりする人がたくさんいると思うから、悲しいけど、私が直接何かすることはできないのかなと思った。
  • ウガンダの人からおにぎりの値段を聞かれて、答えたら「高い」と言っていたが日本の人はあまり高いと思わないから違いの1つなんだと思った。
  • 難民の子が多いと聞いて雰囲気が重いのかなと思ったけど、すごく元気がよくてすごく楽しかった。自分の話した英語が海外の人に伝わるのがとても嬉しくて、もっとうまくなりたいと思った。実際に会って話してみたい。
  • 世界にはたくさん難民がいて、自分たちが安全に暮らせているということを深く感じた。また、自分たちが幸せに暮らせていることにも感謝しなければならない。
  • 勝手に世界は平和な方だと思っていたが、それは日本だけで、戦争などに苦しんでいる人は多くいることがわかり印象に残った。

2024年度

須山中学校平和学習の様子

広島への修学旅行の事前学習として、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館・公益財団法人長崎平和推進協会が学校向けに無料で実施しているピースネット事業(長崎に住んでいる被爆者がインターネットを通じて小学校の児童や中学校の生徒に被爆体験を語る)を活用し、戦時中の生活状況、被爆当日の行動や実際にいた場所、被爆時や直後に見た人や街等の光景について話をうかがいました。また、後世の人たちへ伝えたいことを直接ご本人から聞くことにより、生徒たちは日頃の生活を振り返り、さまざまな気づきを得た貴重な体験となりました。

生徒たちがオンラインで話を聞いている様子

生徒たちがオンラインで話を聞いている様子

生徒たちが講話の内容におけるクイズに対して回答している様子

生徒たちが講話の中でのクイズに回答している様子

生徒が講話してくれた方に対して感想を言う様子

生徒が感想を話す様子

生徒が講話してくれた方に対して感想を話す様子

生徒が感想を話す様子

【平和学習実施後の生徒たちの感想抜粋】

  • 今、私たちが元気に楽しく暮らせていることがとても幸せなことなのだと感じた。
  • 原爆の話を聞いて、本当に戦争をやめて平和の世界になってほしいと思った。
  • 被爆体験の話を聞き想像したらとても恐くて、今の生活や生きていられることが幸せだと感じた。
  • 今までも原爆があったことは知っていたが、知っている話はあくまでも資料としてだった。今回は直接体験した方の話だったので今まで以上に恐さを感じた。
  • 戦争をなくすことは私たちにはできないが、今私がもっている幸せを大切にしたいと思った。
  • これからは戦争を経験した人がどんどん減っていくので、自分が知らない人たちや自分より年下の人に伝えていきたいと思う。
  • 毎日の生活とたくさんの人が奪われることがもう二度と起きてほしくないと思った。

広島市への中学生代表派遣事業(2016年度から2019年度まで)

戦争の悲惨さと平和の尊さについて学び、現地で体験したことや平和について感じたことを他の生徒にも伝え、平和への思いを共有することを目的として、2016年度から2019年度まで市内中学生の代表(各年10名程度)を広島市へ派遣しました。

現地では、広島平和記念資料館において平和学習講座の受講、平和記念公園等においてボランティアガイドの解説を受けながらの見学や被爆者体験講話の聴講を行いました。

また、派遣後は、市への報告会、「あいとへいわ展」で参加生徒の感想文などの展示や戦没者追悼式で参加生徒の代表者が平和への作文の朗読を行いました。

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更新日:2025年12月22日