こころの健康づくり講演会でのご質問にお答えします。

健康推進課では、平成30年10月31日(水曜日)にこころの健康づくり講演会を開催しました。

講演会後に参加者の方から提出されたご質問にお答えします。

内容

日時:平成30年10月31日(水曜日)13時30分~14時45分

演題:見えないこころに向き合う方法

講師:高田短期大学特任准教授 橋本 景子さん

場所:裾野市生涯学習センター3階 学習ホール

対象:一般

参加者:95人

 

講演会終了後に「若年層のこころの健康づくりについて」と題して、支援者によるワークショップを行いました。橋本先生からの講評をいただきました。

ワークショップ参加者29名

生徒指導担当教諭、養護教諭、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、心の教室相談員、裾野こころのボランティアの会会員、健康推進課職員等

講演会後に頂いたご質問に対する橋本先生からの回答

質問1

弱っている部分や辛そうな部分に気づき、気にかけ、声をかけたりして「どうかこの子が自信を持ってくれるように」と動くことはできるのですが、言葉遣いが悪かったり、攻撃的(人を馬鹿にする)に相手を責めたりするような子に対してどう接していいのかわかりません。そういうように育ってしまった環境だろうな、とは思うのですが、家庭以外の場で周りの人がどう対応していくと良いのでしょうか。

まずは、何はともあれその子との関係構築からです。簡単に言えばその子と仲良くなることです。信頼できる大人の言うことには聞く耳を持つものです。「言葉遣いが悪い」とか「攻撃的である」とか気に掛けるのはもっとあとのことです。まずは批判もしないで近づくことです。私も一緒に若者言葉を使うことがあります。例えば、例えば、ですよ。お叱りを恐れずに言うならですが、授業中寝ている子どもに対して「はー、寝てんじゃねえし!(笑)」みたいなことを言って仲良くなることもあります。もちろん、それを言って良い相手かどうか考えた上でのことですが。
つまり言いたいことは、大人としての上から目線ではなく、そういう子どもにはまず近づくことです。それにはあなた自身の日頃からの人柄、態度が影響します。まずは自分がいかに肩の力を抜けるかです。子どもは、安心できる大人を求めています。そういう大人の言うことは聞くようになるものです。あなた自身がうんと視野を広げることです。どんなことも受け入れられるようになれば、自分自身の人生も楽しくなりますよ。

質問2

場面緘黙の子どもへの対応の仕方を教えてください。

心を和らげることができるようにしてあげてください。不安でいっぱいなのです。決して無理して喋らせようとしたり、しつこく話しかけたりしないでください。「この人なら大丈夫!」と心から思える時が来たら話し始めます。
それまでは「閉ざされた質問」(「はい」「いいえ」でこたえられる質問)で充分です。
「安心・安全の場」、「心の居場所」を持てない子どもは不幸です。身も心も裸のままでいられる場所が本当は家庭にあると良いのですが。

質問3

講演会の最後の3つのテストについて、時間切れとなり、答えを伺えなかったので、先生のお考えを教えてください。

ちょっとテストを

〈次のようなとき、どうしますか?〉

Q1:レストランでいうことを聞かない、じっとしていないとき

まだその子どもにとってはその場所は早すぎたと考え、なるべく早く退散し、今後は大人同士で来ることはあっても、あなたは連れてこないということを明確に伝える。

つまり、その場にふさわしい対応ができるのであれば良いが、「じっとしていられないからまだ無だったね(じっとできるようになれば一緒に来ようね)。」と叱るのではなく、あくまでも「伝える」姿勢が大切。社会のルールを教えたいです。

Q2:親に殴られている子どもを目の当たりにしたとき

その場で「何とかして助けてあげたい!」と思うものです。そして、子どもを殴っている親御さんに悟らせることができたなら「いいことをした!(^^)!」と思いがちです。しかしそれは自分への「自己愛」である場合が多いです。あなたはそれで満足して帰路につくかもしれませんが、その当事者である子どもは家に帰ってから思い切り叱られたり、殴られたり「もう二度と人の前で泣くな!」とか「お前が震えたからあの変なおばさん(おじさん)にお父さんが叱られたんだ!今度したら承知しないぞ!!!」などと脅されたりすることがあることをご存知でしょうか。何もしない方がその子どもにとって「安心・安全」なこともあるということを知った上で、できることを考えてください。本当はその親子が近くの人であれば、みんなでそっとその親子を見守っていけるとよいのですが。

Q3:親に内緒でSNS上で知り合った彼と、ディズニーランドでお泊りすると聞かされた時

これも止めたくなるものですね。そして止めた時、どこかで「(私は)いいことをした」と思いがちです。しかし止まったのはあなたの前でだけ。実は「行く」のです。なんとしてでも。そして行った結果悪いことが起こったとき、忠告を無視して行ったのですからもう誰にも相談できません。そこから道を踏み外していったり、深刻な時は自殺に走ったりするものです。私はそんな時、全力でその子の味方になることを重視します。もちろん危険性はしっかり話し(それも押しつけがましい態度ではなく)、その上で何かがあった時はすぐに私に連絡を入れること、「絶対に一人ではないこと、あなたを守ること(事が起きた後でも何があっても)」を伝えておきます。私たちの仕事は、「最後の砦」だと思っていますから、最後の砦を崩すわけにはいかないのです。

Q4:障がいのある子どもや大人を見つけ、指差して質問されたとき

「こっちへ来なさい!」と子どもをその人から離して、話をすり替える。これって大人がよくやるパターンです。すると子どもの心の中では「訊いてはいけないことなんだ。あの人たちのことは・・・」と悪いイメージがついてしまいます。せっかくの機会ですから、教えてあげてください。その時決して勝手に病名を言わないでください。これはドクターにしかできないことです。「何かはわからないけれど、世の中にはいろんな人がいるんだよ」って。子どもですから「変なの!あの人」って言ったら、「変じゃないよ。それはあなたがいろんな人をまだ知らないだけ。ママだって今日事故に遭えば車いすが必要になるかもしれないし、目が見えなくなるかもしれない。みんないつどうなるかわからないんだよ。大切なことはみんな、生きてるってこと。それはみんな変わらない。だからみんな同じなの」私ならそう言うと思います。

全て、「明日は我が身」みんなが生きやすい世の中になってくれることを願っています。私にできることをやりながら・・・。

皆様、たくさんの感想をありがとうございました。とても力づけられました。

臨床心理士 橋本景子

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講演会の様子

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ワークショップの様子

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更新日:2018年08月16日